数あるブログの中から私、そのべゆういち(@papayuyu0309)のブログをお読みくださりありがとうございます。
4歳の長男は気性は激しいけど、基本的には思いやりがある優しい子です。
弟のことを「赤ちゃん」と言って可愛がるし、布団の上で寝転がりながらよく遊んでくれる。
普通に歩いていたら見落としてしまうような道端の花を見つけて、「かわいい」とニコニコしながら言います。
そして彼は最近、アスファルトの上に転がっているセミのなきがらに憐れみを抱くようになりました。
彼はセミが好きで、6月の終わりの鳴き始めのころからセミのことばかり話します。
しまいには折り紙でもセミを折るのにハマり、彼にせがまれて折っています。
3~5歳向けの折り紙の本があるのですが、意外と難しい…。
なので長男はまだ一人では折れないんですよ。
そんな感じでセミ愛に溢れる長男ですが、愛情は生きているセミにとどまらず、死んでしまったセミに対しても向けられています。
住んでいるマンションの駐輪場に、たしか7月の半ばくらいから2体のセミのなきがらが横たわっています。
思い切り鳴いて散った命が雑に扱われていることに哀れんで、自転車に乗る前に彼はいつも悲しそうな顔をしていました。
その様子を見て僕は、セミのお墓を作ることを提案しました。
土に少し穴を掘ってセミを入れて、土を被せる。
アスファルトの上にずっと横たわっていたら、土に還れなくないですからね。
たしかにかわいそうだ…。
なので簡単であってもお墓を作って埋葬してあげたかった。
保育園帰りに駐輪場で2体を回収して、土のある場所に移動して、近くにあった石を使って穴を掘り、埋めてあげました。
「セミさんありがとう。ゆっくり休んでね」
2人でそう言って、しばらく手を合わせました。
そういえば僕も小さい頃、庭で亡くなっている虫の墓を作ったっけな。
今の長男と同じ。
なきがらをそのままにしておくのが、嫌だったんだ。
土に埋めてあげたら、虫の魂が成仏できる気がして。
木の枝を墓標の代わりにして、前に立てて手を合わせる。
手を合わせる時って、不思議と気持ちが落ち着くんです。
ほんの数秒なのだけど、両手を合わせて目を閉じている時間は憐れみの気持ちと冥福を祈る気持ちに包まれて、なんだか心が穏やかになった。
僕の実家には先祖の位牌を置いた仏壇があって、朝、夕食、寝る前と最低3回は手を合わせるのが習慣でした。
実家に遊びに行った時には今でも手を合わせます。
家族で住んでいるマンションには仏壇がないので、日常的に手を合わせることがありません。
そもそも僕にあった習慣を、長男が思い出させてくれました。
たった数秒間でも手を合わせる時間を意図的に作ることで、気持ちにゆとりを生んでくれる。
お墓を作って数日が経ちましたが、長男は未だにセミのお墓を気にしていて、お墓の前で手を合わせています。
セミさん、ゆっくりしてね
言い方が優しい。
セミの体はもうないけど、思い出は心の中にある。
長男がセミを思い出す時、2体のセミはたしかに彼の心の中に存在するんだろうなぁ。
お読みくださり、ありがとうございました。
薗部雄一
charoma0701@gmail.com
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